野の花 山の花 8月  秋田駒から乳頭山 1

サワギキョウ

沢桔梗
キキョウ科

8月中旬
奥羽山脈
秋田駒付近


 青紫の印象的な花を静かな沼沢地で見かけ、何枚か写真を撮る。誰も名前が判らない。この花がサワギキョウだということは、家に戻ってから図鑑を見て判った。
 こんどこの花に出会ったら、その時には花の名前とともに、この奥羽山脈の山旅を想い出すことだろう。  (2000.8)

 
 蜂が蜜を吸って花を飛び立った。
 サワギキョウの名は、その時たしかに誰かの口から出た。しかしながら、花がキキョウ科のそれとは全く異なり、否定の見解も出た。
 そんな対話も山の想い出だ。


千沼ヶ原

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ミヤマダイモンジソウ

深山大文字草
ユキノシタ科

8月中旬
秋田駒付近


 水流の縁に、桃色のダイモンジソウを見つけ、三脚を据えたが風に揺れて失敗した。これはとなりにあった、白いダイモンジソウである。
 撮り終わったら、再度水を数杯飲み干す。昼下がりの貴重な水辺だ。

ツバメオモト

燕万年青
ユリ科

8月中旬
秋田駒付近


 路の脇にツバメオモトの青い実が輝く。
 雪解けを待って咲いたであろう小さな白い花は地味だが、晩夏の実は目立つ。
 東北の山の夏は過ぎてゆく。


彷浪の歌

そんなにおまえは何故嘆く 草のしとねに寝ころんで

わたしの言うことお聞きあれ 人の浮世の見栄を捨て

 

口笛吹いて気をはらせ うつつの夢を見ていあれ

くたびれ休めに山をみて 腹がへったらまた歩け